みなさんも、人生の中で1度や2度、足にマメができて痛い思いをしたことがあるのではないでしょうか?
100kmウォーク では、24時間前後の長時間ウォークを行うことから、足に”マメ(肉刺)”ができてしまう可能性が非常に高く、マメの予防対策を怠ると、100kmウォーク完歩の行く手を阻む大きな脅威となります。
私自身も、初めての100kmウォーク挑戦時、マメへの予防対策もせず、また雨も重なったことから、序盤にマメができてしまい、終盤になると、あまりの激痛から何度も心が折れそうになりリタイヤ一歩手前まで追い込まれてしまいました。
このように、マメへの予防対策、対応を怠れば、リタイヤの脅威にさらされてしまうため、100kmウォーク においてマメの予防対策は避けては通れない重要な対応となってきます。
この記事では、100kmウォーク初心者の方、長距離ウォークで足のマメに悩まされている方に、私が過去の経験を通して試行錯誤して見つけた、100kmウォークでマメを1つも作らずに完歩できる予防対策とウォーク中にマメができてしまった時の対処法をお伝えしていきます。
なお、2023年10月に行われた東京エクストリーム100に参加した時も、予防対策を行ったことでマメを1つも作らずに100kmを完歩できました。
目次
マメができてしまうと、どんな影響があるの?
マメができると、思いもよらいない影響が次々と出てくるんだよ!
マメの痛みだけじゃないんですね!
100kmウォーク中にマメができて処置をしなかったら次のような状態になっていきます。
(実体験より)
1.足の裏に痛みを感じる(マメの大きさ1cm程度だから大丈夫!)
2.時間が経つにつれてどんどん痛くなる。(まだまだ我慢できる!)
3.完歩できるか不安になる。(あと50キロもあるぞ・・)
4.足裏の痛みを避けるため歩行バランスが崩れる(痛い場所を地面につかないように歩こう!)
5.歩行バランス崩れ、足首、膝、股関節など他の場所に痛みが出てくる。(痛みの蟻地獄か!)
6. 痛いところが多すぎて、変な精神状態に・・・(ハッハッハ→はあ~→フフフ→はあ~)
7.100kmウォークに挑戦したことを後悔する。(こんなことになるなんて聞いてないよ~)
8.足裏のマメが最初見た時より10倍に広がっている(マメの大きさ自己記録更新!)
9.リタイヤを真剣に考え始め自問自答を繰り返す(やるのか、やらないのかどっちなんだい?)
10.なんとか完歩するも達成感より痛みからの解放感(感動の青写真はどこへ・・・)
11.家までの帰路も痛みから解放されず・・・(時速2km)
12.家に帰っても痛みから解放されず、1週間まともに日常生活が送れない。
(もう、次の参加はないな・・・)
「たかが1つのマメごとき、どうってことない」という軽い気持ちが、ただでさえ過酷な100kmをさらに過酷な100kmにしてしまいます。
それでは、続いてマメのできる原因について伝えていきます。
足裏にマメができる原因は何?
マメの予防対策をするうえで、まずは足裏にマメができる原因を知っておくことが重要です。
マメができる原因は一言でいえば皮膚への摩擦です。
この、皮膚への摩擦が継続することで、擦れている箇所は赤くなり、次第に皮膚と皮膚の間に水が溜まってマメになります。
では、具体的にどのような原因で摩擦が起きマメができるか以下にマメ発生危険度と共にメモします。
マメ発生原因 マメ発生危険度(★~★★★★★)
①蒸れ ★~★★★★(雨天時)
②靴下のシワ ★★
③シューズのサイズがあっていない ★★★
④靴の中に入った小石や異物 ★★★
⑤爪がとなりの指に当たる ★★★★★
⑥足裏の皮膚が柔らかい ★★★★★
このような原因でマメができてしまう可能性があります。
では、どのようにしたら、上記のマメができる原因・可能性を減少させられるか次のカテゴリーで説明していきます。
マメ予防対策
マメを作らないためには、どんなことをすればいいんだろう?
僕が実践しているマメ予防対策を以下に7つ紹介するから参考にしてみてね!
①シューズ内の蒸れへの対策(発生危険度★~★★★★)
なぜ、シューズ内の蒸れが、マメの発生につながるかとういうと、
”蒸れは、シューズの中やソックスを湿らせ、同時に足裏の皮膚もふやけさせることで、強度の摩擦を発生させマメを作りだしているからです”
長距離のウォーキングをしていることで足裏の発汗は通常時よりも多くなり、シューズの中は通気性もあまりよくないことから高温多湿の蒸れ状態を作り出し、靴下を湿らせ摩擦強度が高くなります。
そして、同時に足裏の皮膚も長時間の高温多湿状態によってふやけ柔ららかくなり、強度の摩擦によりマメの発生につながっていきます。
なお、この時の摩擦力は乾燥時の5倍になるともいわれています。
さらに、雨の中の100kmウォークではシューズの中はぐじょぐじょになり、蒸れはMAX状態、マメにとって最高の条件がそろってしまいます。
では、この蒸れへの対策はどうすればよいのか?
1、通気性の良いシューズを選ぶ
2、速乾性のある5本指ソックスを選ぶ
3、靴下を交換する
4、インソールを交換する(雨天時)
1、通気性の良いシューズを選ぶ
シューズの中の蒸れを抑えるために特に重要なのは通気性です。
通気性の良いシューズを選ぶ際のポイントは、アッパー部分がメッシュ素材になっているかが重要です。
私がおすすめのシューズはMIZUNO WAVE RIDERの最新作MIZUNO WAVE RIDER 27 です。
こちらのシューズは、柔らかく通気性に優れたジャガードエアメッシュを採用しており、メッシュ素材を踵(カウンター)以外の全面で使用しており、通気性抜群のシューズとなっています。
防水加工のシューズは雨には強いけど、蒸れにはとても弱いから、シューズを選ぶ際は気を付けてね!
2、速乾性のある5本指ソックスを選ぶ
ソックスを蒸れにくくさせるために特に重要なのは速乾性です。
足裏に汗をかいても、すぐに汗を吸い取り、そして同時に乾かすことのできる、速乾性ソックスを選 ぶことがマメの予防につながっていきます。
私のおすすめの5本指ソックスは2足あります。
1つ目は、100kmウォーカーの多くに愛用され、私も数度使用している itoix ランニングソックス 5本指 ショートです。
こちらのソックスは抜群の吸湿速乾性のソックスでマメ予防に大きな役割を果たしてくれます。
続いてのおすすめのソックスは、前回の大会で使用しマメ予防に大きく貢献した5本指のC3fit5フィンガーファイバーペーパーショートソックスです。
こちららのソックスは紙の糸で作っていることから速乾性に優れ、ドライに感じることができるソックスとなっています。
3、靴下を交換する
足裏の汗により靴下は湿り、シューズの中は蒸れ、マメができやすい状態になります。100キロウォークでは多くのウォーカーが1~2回は靴下の交換を行います。
雨天の場合などは、マメの発生率が高くなるため、靴下の交換は2~4回程度と通常時よりも多くなります。
4、インソールを交換する
雨天時はシューズの中が濡れて、靴下もインソールも濡れてしまいます。しかし、100キロウォークでは24時間雨が降り続くことは稀なため、雨が上がった際は、靴下、インソールを交換することで、蒸れを最小限に抑えられマメの予防につながります。
雨が止んだらインソールの交換なんて思いもつきもしませんでした。
あと、インソールを交換すると気分転換にもなるんだよね!
インソールは機能性のものを用意することで、着地時の衝撃の緩和、疲労の軽減、怪我の防止、歩行時の推進力アップにつながるので100キロウォークでは重要な装備品となります。
私が今まで使用したインソールを2つ紹介します。
②靴下のシワを作らない
靴下のシワもマメができてしまう原因の1つになります。
靴下にシワができていると、そこに圧力と摩擦が生じてしまいマメが発生しやすくなります。
靴下は足のサイズに合ったものを選び、シワを伸ばして履くことで予防につながります。
③シューズのサイズを合わせる
シューズはきつすぎても、緩すぎても、足裏や側面、かかとなどに摩擦が生じてマメの発生につながることから、事前の練習で紐の調節を行いシューズのサイズを合わせておく必要があります。
ただし、100kmウォークでは後半になると足のむくみも出てくるため、その場合は紐を緩めるなど臨機応変に対応することも大切です。
④靴の中に入った異物はすぐに取り除く
100kmウォーク中、必ずと言ってよいほどシューズの中に小石などの異物が入ります。
これをほっておくと、異物と皮膚の間に摩擦が繰り返し起こりマメの発生につながってしまいます。
このため、異物が入ったと感じたらすぐに足を止め、異物を取り除くことでマメの発生の予防となります。
シューズの中に「何か入った!」と思っても、
歩行中に確認するのが面倒になってしまうんですよね。
良いペースで歩いているときなどは特にそう思いますね。
ただし、それが運命の別れ道にもなりますよね!
⑤爪を切っておく
歩行中に足の指の爪が隣の指に当たりそれがマメになってしまうこともあるため、数日前には足の指の爪を切っておくことでマメ予防につながります。
5本指ソックスならば防止効果は一層高まります。
⑥足裏の皮膚を鍛える
マメができてしまう人の特徴の1つに足裏の皮膚が柔らかいといったことがあります。
普段から長距離ウォーキングをしている人は必然的に足裏の皮膚は硬くなり、ちょとやそっとではマメができない状態となっています。
一方で100kmウォーク初チャレンジの方などは、足裏の皮膚が柔らかくマメへの耐性があまりないまま100kmウォークへチャレンジしてしまいます。
できれば、100kmウォークチャレンジ前に10~20キロのウォーキングを数度行い、足裏の皮膚を少しでも鍛えておくことをおすすめします。
皮膚の硬さがちょっと心配な方には、皮膚を保護してくれるクリームを塗ることで擦りむけやマメ予防につながるから使用してみてください!
プロテクトJ1はワセリン以上の擦りむけ防止効果が期待できるようですね!
⑦事前にテーピングを貼っておく
マメができる箇所をだいたい把握できている人は、事前にマメができそうな所にテーピングを貼っておくことでマメの予防ができます。
貼るアイテムは広範囲をカバーしたいならテーピング、小さい箇所ならばバンドエイドなどを使用するとよいでしょう。
マメができてしまった時に私が実践している対処法
100キロウォーク完歩のためマメ予防対策をしっかり行っていたとしても、突然その時がやって来る時があります。
万が一100km挑戦中にマメができてしまったときはマメの痛みの軽減、悪化防止のため私が実際に行ったことのある対処法をお伝えします。
なお、以下の対処方法はあくまでも個人の経験・知識に基づいての方法であるため、みなさんが行う際は自己判断・自己責任で実践の判断をお願いします。
”異変を素早く察知し、対処すること” とても重要です!
対処していくためには知識やスキルも重要になるということですね!
①マメができた時
足裏や指、踵などにマメができてしまった場合は、患部が摩擦で悪化しないように、テーピングやバンドエイドを使用します。
患部を保護するだけでも痛みや悪化を緩和できるので異変に気づいたらすぐに対応しましょう!
②水疱(みずぶくれ)ができた時
摩擦により足裏にマメができ破けずに水疱ができる場合があります。
この際、できるだけ早く、水疱に穴を開け水を抜きましょう!
水を抜かないと、水疱の中の液体に歩くたびに圧力がかかりさらにマメを広げてしまう恐れがあるためです。
水疱に穴を開ける際は、針やピン止めを使用します。その際は、事前に針などは消毒をして使用し、患部も消毒した後に穴を開け再度患部を消毒します。
その後、専用のバンドエイドで保護します。
③マメが破れた場合
マメが破れてしまった場合は、患部を消毒し、専用のバンドエイドで保護します。
まとめ
100キロウォーク完歩のためには、事前準備の大切さをしっかりと認識し、様々な準備を余裕をもって行っていくことが重要となってきます。
今回のテーマである、マメ予防対策もその1つであり、完歩のためにしっかりと準備をしていく必要があります。
マメの予防ができれば、100キロウォーク中の痛みの1つを減らせ、完歩の確率も上がっていきます。
マメのできる原因は皮膚の摩擦、これをしっかりと理解したうえで、私のマメ予防対策を参考にしていただき、実践を重ねながらあなた自身のマメ予防対策を見つけていってください。
1つの課題を改善・攻略していくことは、100kmウォーク の楽しみの1つであり奥深さでもあります。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
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